BtoB営業に「テストマーケティング」という考え方が必要な理由
BtoCの世界では、テストマーケティングは当たり前に行われています。
たとえば、ウェブ広告を出す際に複数パターンの広告を同時に出して反応を比べたり、ランディングページ(商品やサービスの紹介をする専用のページ)のデザインやキャッチコピーをテストして最も成果が高い組み合わせを見つけに行ったりといったテストが一般的です。
こうしたテストを繰り返しながら最適解を見つけていくのが、BtoCマーケティングの基本的な進め方と言えます。
ところが、BtoBの営業活動になると、このテストという発想がほとんどありません。
これはなぜでしょうか。
理由の一つは、BtoBの営業活動がプッシュ型中心で進んできたことにあります。
プッシュ型とは、企業側から見込み客に対して積極的にアプローチをしていく営業手法のことです。
代表的なものがテレアポですが、テレアポは営業担当者の話し方やタイミングによって結果が大きく変わります。
つまり属人性が高く、再現性のあるデータとして蓄積しづらいのです。
一方、BtoCのテストマーケティングが成り立っているのは、デジタル広告のようにデータを取得しやすいプル型の施策が中心だからです。
広告のクリック率やコンバージョン率(お問い合わせや購入に至った割合)といった数値が自動的に蓄積されるので、テストがしやすい環境が整っているのです。
BtoBではそういった環境が整っていなかったからこそ、テストという発想自体があまり根付いてこなかったと言えるのかもしれません。
「既存顧客に聞いてみる」はテストマーケティングではない
実際、BtoBのテストマーケティングについてお話しすると、「既存のお客さんに新しい提案をしてみて、反応を見ること」と想像される方が少なくありません。
たしかに既存顧客に提案して反応をもらうことは、一つの参考にはなります。
でも、これをテストマーケティングとするには少し無理があります。
なぜかというと、既存顧客との間にはすでに関係性があるからです。
関係性がある既存顧客から返ってくる反応というのは、新規の見込み客に対してアプローチしたときの反応とは性質が異なります。
「お付き合いがあるから話を聞いてくれる」ということと「提案内容に本当に興味がある」ということは、似ているようでまったく違うのです。
また、個別にいただいた反応をデータとして分析、検証していくのは難しいものです。
ある既存顧客がポジティブな反応をくれたとしても、それがどの程度一般化できるものかはわかりません。
テストマーケティングに必要なのは、一定の母数に対して同じ条件でアプローチし、その反応を数値として比較・検証できることです。
BtoBこそテストマーケティングが必要な3つの理由
テストマーケティングの文化が根付いていないBtoBですが、本来はBtoBこそテストが必要だと考えています。
その理由を3つ挙げてみます。
まず、市場が小さいという理由が挙げられます。
BtoCと比べてBtoBはターゲットとなる企業の数が限られているのが一般的です。
限られた市場に対して、検証もしないままアプローチを続けると、すぐにリストは枯渇してしまいます。
次に、顧客単価が高いという理由があります。
BtoBのサービスは一件あたりの取引額が大きく、だからこそ一件の成約の重みが大きなります。
その分、無駄なアプローチによる機会損失のダメージも大きくなります。
最後に、営業コストが高いという理由があります。
テレアポにせよ、商談にせよ、BtoBの営業活動には人件費をはじめとしたコストが多くかかります。
効果が見えないまま営業活動を続けることは、中小企業にとって大きな負担です。
市場が小さく、単価が高く、コストもかかるBtoB事業。
だからこそ、実際に営業活動を本格化させる前にテストを行い、最適なアプローチを見つけてから動き出すことに大きな価値があるのです。
プッシュ型でもデータが取れる仕組みをつくる
ここで問題になるのが「じゃあ、どうやってBtoBでテストマーケティングをやるのか」ということです。
先ほどお話しした通り、BtoCのテストマーケティングはデジタル広告のようなプル型施策で成り立っています。
でも、BtoB事業に取り組む中小企業がいきなり大きな広告予算をかけてプル型施策でテストをするのは現実的ではありません。
理想的なのは、プッシュ型でありながらデータが取れる施策です。
そこでご提案したいのが弊社セールスプロセス株式会社が提供する『AIアポ』という施策を活用したテストマーケティングです。
AIアポは、HTMLメール(画像やリンクを使って反応を計測できるメール)を活用しており、このツールをテストマーケティングに活用しています。
AIアポを使うことで、どの業種の企業が反応したか、どのような訴求内容に興味を持ったか、どんなオファー(提案内容)がクリックされたかといったデータを取得することができるのです。
プッシュ型の営業でありながら、プル型のようにデータを蓄積して検証できる、この仕組みがあることで、BtoBでもテストマーケティングが実現可能になっています。
具体的には、ターゲットとする業種を複数パターンで試したり、メールに記載する訴求内容やオファーを変えて反応の違いを比較したりすることで、営業活動における最適解を見つけていくというテストが実施できます。
テストマーケティングが生み出す効果
テストマーケティングを実施することで得られる効果は、大きく分けて2つあります。
一つは、営業の無駄打ちが少なくなることです。
テストの段階で反応の良い業種や訴求内容が分かっていれば、本格的な営業活動では反応が見込めるターゲットに集中してアプローチできます。
反応が薄いところに時間とコストをかけ続ける必要がなくなるので、限られたリソースを効率的に使えるようになります。
もう一つの効果は、営業活動だけでなくマーケティング活動全体の効率化につながることです。
テストマーケティングで得られた「反応が良いメッセージ」は、営業メールだけでなく、営業資料やホームページ、デジタル広告など、さまざまな場面で活用することができます。
一貫したメッセージで発信することで、見込み客に与える印象がブレなくなり、結果として営業活動とマーケティング活動の両方の効率化を実現できるのです。
テストマーケティングというと大がかりな取り組みに聞こえるかもしれませんが、やっていることは「本格的に動く前に小さく試して、データで確認する」というシンプルなことです。
仮説だけで走り出すのはもったいない
BtoBの中小企業にとって、営業にかけられる労力や予算は限られています。
だからこそ、「たぶんこの業種が良いだろう」「この訴求が刺さるはずだ」という仮説だけで営業活動を本格化させるのは少しもったいないことだと考えています。
もちろん、仮説を立てること自体はとても大切です。
ただ、その仮説が正しいかどうかをデータで確認してから動き出すだけで、営業の成果が大きく変わってきます。
事前にテストマーケティングを実施して、ターゲットや訴求内容の最適解を見つけておく。
そうすることで、労力と予算を抑えながらも成果につながる営業活動を実現することができます。
BtoCでは当たり前に行われているテストマーケティングを、BtoBにも取り入れてみる。
その第一歩として、まずはデータが取れるプッシュ型の仕組みを検討してみてはいかがでしょうか。
投稿者プロフィール
-
セールスプロセス株式会社代表取締役
新卒でみずほインベスターズ証券株式会社(現みずほ証券)に入社。
個人・法人営業に従事し、社長賞を獲得。
退社後、企業専門の出版社を設立して代表取締役に就任。
本をはじめとした出版物でB2B×無形商材を扱う企業の売上アップを支援する、コンサルティング型出版サービスで組織を拡大。
その後、培ってきた営業ノウハウと効果的な営業ツール製作の実績を活かして、『売れる仕組み』の構築を支援するセールスプロセス株式会社を創業。
1985年3月27日生まれ。愛知県名古屋市出身。趣味は野球観戦。
最新の投稿
ブログ2026年3月29日BtoB営業に「テストマーケティング」という考え方が必要な理由
ブログ2026年3月22日BtoB営業がうまくいかない会社の共通点
お知らせ2026年3月16日新キャッチコピー策定のお知らせ|BtoBテストマーケティング会社へ方針転換。
ブログ2026年3月15日なぜ私たちは「BtoBテストマーケティング会社」になったのか


