商談獲得が安定しない会社に共通する、放置され続けた構造

商談が安定しない会社ほど、「営業がうまくいっていない」という言い方をします。
ただ、実際に中身を見てみると、営業が下手なのではなく、安定しない構造をそのままにしてきただけというケースがほとんどです。

忙しさや人手不足を理由に、目の前の商談を回すことで精一杯。
その結果、商談数は常に月ごとの“出来不出来”に左右される状態になってしまいます。

 

商談獲得が「人」に依存していることを問題だと思っていない

社員数10名ぐらいまでの会社では、社長や特定の営業担当が動いている間だけ商談が生まれる、という状態が珍しくありません。
誰かが頑張っている間は数字が立つため、一見すると問題がないように見えます。

ただ、その実態は、商談獲得が仕組みではなく稼働量に依存していることを意味します。
その担当者が忙しくなった瞬間、商談数が一気に落ちる。
それを「今月はたまたま少なかった」と片づけていると、不安定さは解消されません。

 

その場しのぎの施策で「回っているつもり」になっている

商談が安定しない会社の多くは、何かしらの施策をやっている時期に成果が出ます。
テレアポ、広告、展示会など、動いている間は確かに数字が出るので、そこで売上を上げて案件がなくなってきたらまた施策を実施するという流れが続きます。

問題は、施策が止まった瞬間に何も生まれなくなることです。
次の施策を打つまでの間、商談が生まれる理由が存在しない。
それでも「今はタイミングが悪い」「市況が厳しい」と外部要因に原因を求めがちです。

 

「断られたら終わり」の営業を繰り返している

辛口に言うと、商談が安定しない会社ほど営業が雑になっています。
一度断られた見込み客が放置され、検討段階の顧客と関係をつくる仕組みがありません。

BtoB営業は、初回で決まらないのが普通です。
それにもかかわらず、毎回「今すぐ客」だけを探し続けていると、商談数が波打つのは当然です。

 

属人化を「うちの強み」と勘違いしている

「〇〇さんがいるから大丈夫」
この言葉が出てくると、営業は危うい状態にあります。

特定の人に頼り切った営業は、強みではなくリスクです。
その人が忙しくなったり、動けなくなったりした瞬間に、商談獲得が止まってしまうからです。
それでも「人が少ないから仕方ない」と言っている会社は、構造の問題から目を背けているだけとも言えます。

 

商談が安定している会社は、すでに根性論を捨てている

商談数が安定している会社は、特別な営業手法を使っているわけではありません。
ただ、営業を個人の頑張りに任せず、情報発信に力を入れておくことで商談前から情報が届く設計をつくり、見込み客と継続的に接点を持っているのです。

だからこそ、月ごとの商談数に一喜一憂しなくて済んでいて、会社の規模が小さい会社こそ、その状態を目指すべきだと私は考えています。

セールスプロセス株式会社は、企業出版の会社の営業部門がスピンオフする形で立ち上がった会社ですが、企業出版のプロジェクトは即決してもらえることが少ないサービスです。
そして、営業を経験したことのある社員はおらず、編集出身者をはじめとした営業未経験の社員で新規開拓を続けてきました。

そのため、誰かが頑張るのではなく、仕組み化で案件を継続して取り続けることが求められたのですが、役立ったのは根性ではなく、仕組みでコツコツと見込み客を積み上げるという考え方です。

根性論で売上が上がってしまうと、その考え方に拍車がかかってしまうものですが、その戦い方に再現性があるのかについては考えなければいけません。

 

不安定さの正体は「能力不足」ではない

特に、毎月の商談獲得が安定していない場合には、誰かの頑張りに依存した状態になっていないか、一度立ち止まって考えてみることをおすすめします。

商談獲得が安定しない原因は、営業担当者の能力ではありません。
安定しない構造を「今は仕方ない」と放置してきた結果です。

特に比較的小さい規模の会社の場合、月によって商談獲得数に波がある営業方法で回っているように見えても、いつかは限界が来てしまう可能性が高いです。

逆に言えば、この段階で構造に手を入れられる会社だけが、営業活動に振り回されない経営へ進むことができると言えます。

必要なのは新しいノウハウではなく、向き合って改善する覚悟があるかどうかです。

もし、新規商談獲得の仕組み化に興味があれば、一度ご相談いただけたら幸いです。

投稿者プロフィール

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梶田洋平
セールスプロセス株式会社代表取締役
新卒でみずほインベスターズ証券株式会社(現みずほ証券)に入社。
個人・法人営業に従事し、社長賞を獲得。
退社後、企業専門の出版社を設立して代表取締役に就任。
本をはじめとした出版物でB2B×無形商材を扱う企業の売上アップを支援する、コンサルティング型出版サービスで組織を拡大。
その後、培ってきた営業ノウハウと効果的な営業ツール製作の実績を活かして、『売れる仕組み』の構築を支援するセールスプロセス株式会社を創業。
1985年3月27日生まれ。愛知県名古屋市出身。趣味は野球観戦。