法人営業で『商談の質』を上げるためにやるべきこと
法人営業と聞くとどのようなセールスプロセスを意識するでしょうか?
今回は、法人営業の一般的な流れと「商談の質」を上げる施策について紹介していきます。
法人営業の大まかな流れは変わらない
法人営業の一般的な流れを見ていきましょう。
・まずはターゲットとなる法人リストを作成
↓
・テレアポを実施して商談を獲得
↓
・商談を重ねてニーズに合致するよう提案を続ける
↓
・成約へ
上記のような流れが一般的ではないでしょうか。
企業によっては、展示会でリードを集めたり、セミナーを実施してリードを集めるという方法を採用している企業もありますが、それでも大まかな
・アプローチ先を決める
↓
・何らかの方法でアプローチしして商談獲得
↓
・商談×複数回
↓
・成約へ
という流れは変わらないことが多く、同時に大きく変える必要もないと言えます。
質より量となりやすい
ただ、一般的な流れができていて、その流れをずっと繰り返して売上を上げ続けているとそこに変化がなくなりがちで、結果として営業社員による差が広がったり、またただ量だけをこなすことが目的となってしまいがちです。
もちろん、高い成約率で売りやすい商材であれば、あとは量を増やす施策、つまり商談数を追い求めることに力を入れるべきです。
ただ特に法人営業においては、最初から商談数をKPIとするのは必ずしも良いことばかりではないので注意が必要です。
商談数をKPIとする問題点
商談数のみを目的とすると以下のような問題が生じている可能性があります。
成約率が悪く、商談数をただ消化しているだけになる
なかなか成約に結びつかない状態となると、どうしても商談数を増やすことだけに注目しがちです。
でも、テレアポに力を入れてどれだけ商談数を上げることに力を入れたとしても、それが成果に結びつかなければ、営業社員は疲弊して退職のリスクが高まります。
商品やサービスそのものに問題がないことを前提とすれば、法人営業はしっかりとニーズや興味、関心を引き出して、
「このサービスを利用したらうちの会社の課題が解決しそうだな」
と思ってもらうことが大切になります。
分かりやすい商材であれば別ですが、法人営業は必ずしもサービス内容を理解しやすいわけではありません。
そのため、ニーズを引き出せるような施策を実施することが、商談数を増やすことよりも優先して取り組む必要があります。
成約までにたくさんの商談回数が必要となる
成約までには何度も商談を重ねることが大切です。
ですが、あまりにも数多くの商談を重ねなければ成約に結びつかないのであれば、そもそも増やせる商談数にも限界があります。
なぜ成約までの商談が数多く必要となるのでしょうか。
それは、サービス内容を理解してもらうのに時間がかかることが多いためです。
商談だけで興味を引き出すことは簡単ではないので、法人営業では商談以外の施策もあわせて実施していくことがおすすめなのです。
「商談の質」を上げる施策のすすめ
商談の数をKPIとして、商談回数を重ねていくのが法人営業の王道の流れですが、「商談の質」を上げる努力は同時に考えていく必要があります。
例えば、事例を動画にまとめてあらかじめ送っておくのはいかがでしょうか。
過去のクライアントのインタビュー記事を動画として送って見てもらうことができれば、サービス購入後をイメージしやすくなります。
また、ノウハウを小冊子にまとめて郵送しておいて読んでもらうことで、商談時にはその小冊子についての話からスタートできる可能性も高まります。
商談のみを重ね続けて成約を目指すのではなく、商談以外のタイミングで「商談の質」を上げることができれば結果として少ない商談回数で成約が実現できる可能性があります。
質の良い商談が実現できれば商談数勝負
商談数をKPIとすることは悪いことではありませんし、むしろマネジメントのために必要なこととも言えます。
ただ、成約率が低い状態で商談数ばかりに注目していると、営業社員によって大きな差が出やすく、結果として離職率の上昇のように負の結果になりかねません。
法人営業においては、「商談の質」を上げるための施策も実施することが大切です。
「商談の質」が向上すれば、あとは商談数をKPIとすることで売上アップが実現していくことになるのです。
投稿者プロフィール
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セールスプロセス株式会社代表取締役
新卒でみずほインベスターズ証券株式会社(現みずほ証券)に入社。
個人・法人営業に従事し、社長賞を獲得。
退社後、企業専門の出版社を設立して代表取締役に就任。
本をはじめとした出版物でB2B×無形商材を扱う企業の売上アップを支援する、コンサルティング型出版サービスで組織を拡大。
その後、培ってきた営業ノウハウと効果的な営業ツール製作の実績を活かして、『売れる仕組み』の構築を支援するセールスプロセス株式会社を創業。
1985年3月27日生まれ。愛知県名古屋市出身。趣味は野球観戦。
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